当科の最新治療
脳血管内治療
ハイブリッド手術室①
最新の血管撮影装置2台をフル活用し毎日脳血管内治療を行っています。
1台はあらゆる手術対応可能なハイブリッド手術室に設置されており、大部分の治療が同室で行われます。切開が必要な外科手術とのコラボレーションや、緊急脳外科手術にも対応しています。
フローダイバーター
近年では脳動脈瘤に対する血管内治療の方法として、フローダイバーターという画期的な治療を導入しています。これは新しいタイプのステント(金属製の網状の筒)で、これを使用することで、今までは治療が非常に困難とされてきた大きな動脈瘤でも根治が見込めるようになりました。
当院では、日本で承認され使用可能となった当初から導入し、今までに80名以上(2019/8月現在)の患者さんに対して治療をしており、良好な治療成績を得ております。
外科治療
ハイブリッド手術室②
最新ナビゲーションシステムで病変部を術前解析し、術中リアルタイムに位置情報を得ることで、必要最低限の皮膚切開・開頭で、安全、確実な手術を行えます。ハイブリット手術室では、手術中にCT検査(写真上)を行い腫瘍や血種などの残存病変を評価することができます。腫瘍摘出に際しては、ナビゲーション画像の手術顕微鏡への投影、腫瘍を発行させる5ALAを使用し、確実な切除を行っています。
一方で脳機能温存は、脳外科手術、特に腫瘍摘出における最も重要な課題となります。当院では、術前にナビゲーションシステム(写真右)を用いて、言語・運動機能などに関与する重要な神経領域を評価し、病変部との関係を綿密に検討します。術中は神経刺激を行い、運動・感覚機能などを評価しながら、病変の治療にあたります。重要神経領域に接している腫瘍摘出に際しては、覚醒下手術を行います。当院外科治療は、このように最大限の病変摘出と機能温存を図り行われています。