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​日本脳神経外科学会 専門医認定制度

 日本脳神経外科学会の定める専門医制度では、以下の条件を満たし認定試験に合格すると脳神経外科専門医に認定されます。

・卒後臨床研修2年の後、専門研修プログラムのもとで通算4年以上所定の研修を経る

・専門研修基幹施設に6か月以上在籍し、基幹施設およ び専門研修連携施設の通算研修期間を3年以上

・筆頭演者として学会で発表2回以上、筆頭著者としての論文採択受理 1編以上

・4年以上日本脳神経外科学会の正会員である

 埼玉県には専門研修基幹施設が4か所あり、当院は東部地区で唯一の施設になっています。当院のみでも学会の指定する手術症例数(血管障害、腫瘍、外傷、機能、小児、脊椎)を有していますが、多数の特徴的な連携施設もあり、連携病院での研修で様々な疾患を経験することが可能です。学会発表は年間70以上(医局員11名で)、臨床・基礎研究共に行っており論文も毎年発表しています。学会・論文に関しては、専門医が直接指導のもと、発表・作成してもらっています。当院で4年間の研修プログラムを行えば、問題なく脳神経外科専門医試験の受験資格が得られます。さらに当院は全国でも有数の血管内治療施設であり、同年に脳血管内治療専門医の受験資格も得ることが出来ます。

脳神経外科専門医・脳血管内治療専門医試験 体験記

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 私は、平成28年に脳神経外科専門医試験を受験し何とか合格、同じ年に脳血管内治療専門医試験を受験しました。脳血管内治療専門医試験は1次試験の筆記試験はパスしましたが、2次試験の実技で不合格となり、翌年再受験、合格することができました。今回、両試験を受験し、感じたことを記しますので参考にしていただければ幸いです。

 まず、脳神経外科専門医試験は、医師7年目(入局5年目)に受験資格がある試験であり、合格率はおおむね6割程度です。1次試験の筆記試験と2次試験の口頭試問からなる試験です。脳神経外科領域の範囲としては、脳血管障害、脳腫瘍、小児、外傷、機能があります。私の場合、東京都立小児医療センター、筑波大学へ研修に行かせていただく機会があり、機能などの特殊新患に関して自分の目で学ぶことができました。
 獨協医科大学埼玉医療センターは、両病院と連携があり、希望があれば研修に出ることが可能で、試験の前は非常に役に立ちました。
 月並みになりますが、日々の臨床において受け持つ症例を1つ1つ細部にわたって調べあげ、接していくことが、合格への近道になることは間違いまりません。
当院では、一般的な疾患から珍しい症例まで幅広く経験することが可能であり、脳神経外科専門医を合格することはそれほど難しくはないと思います。

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 次に脳血管内治療専門医に関してです。脳血管内治療専門医を受験するためには、それなりに血管内治療の症例を経験することが必要です。当院では、脳血管内治療専門医が8名(うち指導医3名)在籍しており、毎週4-5件の血管内治療を行っております。そのため、嫌でも経験症例は増えていきおのずと専門医試験に必要な症例数を満たすことができます。
私は最初の年に1次試験はパスすることができましたが、2次試験で不合格となりました。今思えば、絶対的に勉強量が足りなかったと思いますが、決して無駄な1年ではなかったと思います。上級医の先生方は丁寧に教えてくれ、いろいろと協力していただきました。
当院では、脳血管内治療専門医を取得することがほぼmustとなっていますが、今後、血管内治療はますます発展していくことが予想され持っていることは非常にプラスになると思います。

 

 簡単ではありますが、脳神経外科、脳血管内治療専門医試験を受験して感じたことを書かせていただきました。当施設では、症例の種類、症例数からみてどちらの資格を取得するにも
非常に有利な施設といえます。脳神経外科は決して楽な分野ではありませんが、やりがいのある分野であることは間違いありません。脳神経外科に興味のある方、ぜひ一緒に働きましょう。

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